月に1回社員の食事会が開催される
毎月1回、定休日に社員とアルバイト全員を集めて飲み会を行う。
社員は強制参加でアルバイトは来たい人だけ参加する。普段営業中のパチンコ店にはほとんど来ない部長がこの飲み会には必ず参加するのである。
飲み会スタート直後から部長はハイテンション
居酒屋の長テーブルに自由に座って始めようとした時、部長が自分のお気に入りのかわいい女子店員を自分のまわりに配置した。タイプではない女子店員の相手は私たちに押し付ける。
部長の態度はものすごく分かりやすくお気に入りの女の子以外とはまったく話さない。視界に入っていないのである。楽しんではしゃいでいる部長の邪魔をしないように気を使いながら他の参加者を盛り上げる。
突き刺さるHELPの視線
部長に捕まっている女子店員がしきりにこちらを見ている。その目は
もう部長の相手は疲れた!店長、部長に何とか言えや!
と語っているのがはっきりと分かった。仕方ないのでその女子店員をトイレに呼び出すとめっちゃ苦情を言われた。
セクハラやんけ!私はホステスじゃありません!もう帰ります!
とスゴイ勢いで怒鳴られた。部長の機嫌を損ねると後が面倒くさいので女の子にお願いした。
もう少し我慢してくれ!あと1時間で飲み会終わらせるから!
とお願いした。女子店員はしぶしぶ承諾した。
まさかの連れ出し
1時間後に飲み会が終了した。部長に捕まっていた女子店員を見ると『ほっとした顔』をしているのがわかった。やっと帰れると思った瞬間部長が女子店員に言った。
今から俺の車でドライブに行くぞ!
部長は1滴も酒を飲んでいなかった。女子店員の顔は青ざめてこちらに助けを求める視線を送ってきたが、私は見殺しにした。彼女には申し訳ないがドライブに行ってくれることで私たちが解放される。
すまん、俺たちのために今回は泣いてくれ…
と心の中で思いながらさっさと自宅に帰った。次の日女子店員に怒られまくったのは言うまでもない。