人生で一番いい時をパチンコ店員として過ごした私
パチンコ店には8年間勤務した。24歳から32才まで。働いていた当時は全く考えなかったが、32歳で退職してから後悔した。
若くて体力や気力が充実している1番いい時期をパチンコ店という場所で過ごしてしまった事を。
パチンコ店で働いて得たモノ
普通、1つの仕事を長く続けていると得られるもの(スキルなど)があるがパチンコ店員の場合は
良いことは1つもなく、得られるものは何一つなかった。
それはそうだろう、誰でも出来るパチンコ店員の仕事をいくら長く続けていても何の意味もない。スキルや常識が全く必要ない職場なので、尊敬できる人は皆無だった。
給料は良かったかというと、過酷な環境に見合わない安月給。結局お金も残らなかった。
パチンコ店で働いて失ったモノ
得たモノは全くなかったが、失ったモノはかなり大きかった。常識がない人がほとんどで、最初は私はおかしい行動ばかりする人を嫌っていた。いちばん驚いたのは
アルバイトや社員が食べ終わった食器を灰皿にしている事
「私は他の人も使うんだから灰皿にするな!」と注意すると驚くべき言葉が返ってきた。
「ここの店長も灰皿にしているのに何が悪いんや」と。
そんなわけはないと思ったがある日店長が食器を灰皿にしているのを目撃した。そして毎日その光景を見ているうちにそれが普通に思えてきた。
一般常識が徐々に失われていったのである。
8年間で普通じゃない生活が染みついた
8年の長い年月の間常識のない人たちと一緒にいると、知らぬ間にいわゆる「普通」という事が分からなくなったいた。
32才でパチンコ店をやめてから実家に帰ったが、家族との会話に違和感を感じた。私自身は家族の方がおかしいと思っていたが、どうやら私がおかしな発言や行動をしていたらしい。
電車の中でのサラリーマン同士の会話で「残業代がもらえない」とか「休みがない」とかの会話を聞くと普通ならブラックな会社だと思うだろう。
しかし、私は「そんなん当たり前やんけ」と思っていたが当たり前じゃないんですね。長年過酷な勤務時間と残業代も出ない理不尽な環境の職場でおかしくなっていたんですね。
退職してから12年たって多少は世間とのズレが無くなってきたように思えるが完全には戻っていないと思う。